最短最速で成功するためには「真似する」こと。『守破離』の原則をまもろう。
このようなことを一度は聞いたことがあると思います。
どの世界にも同じことが言えますが、ビジネスの世界では特にこの「成功者の真似をすること」が重要になってきます。
『守破離の原則』とは?
ビジネスでよく言われる、何かに取り組むときの基本姿勢として『守破離(しゅはり)』というものがあります。
『守』は師匠の教えを守ること。『破』は師匠の教えにプラスして何かを取り入れたり応用を利かせること。『離』は独自の形に昇華させること。
こんな感じで、
まずは成功者を真似て、そこから徐々に独自の形に変化させていこうという原則が『守破離』です。
『守破離』は千利休という戦国時代(1500年代)の茶人が歌に残した言葉であり、
そのときから茶道や華道、武道などあらゆる道に共通して言える師弟関係の在り方だったり、取り組み方の基本姿勢となっています。
武術や芸術や芸能などには“流派”というものがありますが、これは「枝分かれ」してできるものであり、誰かが彗星のごとく現れていきなり作るものではありません。
まずは師匠からひたすら真似て『型』を習得すること。(守)
18代目中村勘太郎さんが「型破りと型なしは違う」と仰っていましたが、『型』を習得して破るのと、『型』を身につけずに初めから自己流でやるのとは全然違います。
ビジネスにも先人がすでに作ってくれた『型』があり、まずはこれを素直に習得することから始めるんです。
僕がやっているブログアフィリエイトも情報発信ビジネスも、自分でイチから考えて実践して成果を出したはずがなく、
コンサルタントの方がやっていたことをそっくりそのまま真似し、かつ直接教えてもらいながら『型』を習得しました。
さらに言えば、
そのコンサルタントの方も誰かに教わりながら習得しましたし、その“誰か”だって別の誰かに教わってビジネスが上手くなったはずです。
成功の最短ルートは「真似る」こと
ビジネスを始めて最短最速で軌道に乗せたいのであれば、多くの人が言っているように、やはり「真似ること」から始めるべきです。
反対に、自己流でやる人はだいたい成功しない(成果が出る前に挫折する)か、運よく成功したとしてもめちゃくちゃ時間がかかります。
その理由は以下で。
車輪の再発明
「車輪の再発明」という慣用表現がありますが、
これは「車輪という大昔に発明されているものを、わざわざイチから発明するという非効率的なこと」を意味します。
「広く受け入れられ確立されている技術や解決法を(知らずに、または意図的に無視して)再び一から作ること」(引用:weblio)
車輪なんてものは既に先人が発明してるし、技術が確立しているのに、
それを真似れば良いものの自分でイチから作っている。…なんだかとても非効率で遅そうですよね。
「車輪の再発明」がちょっと分かりにくければ、
「料理したことない人がカレーライスをつくるとき」を想像してみてください。
カレーの作り方なんてクックパッドを見ればたくさんありますし、
レシピ通りにやれば(つまり真似すれば)誰だってカレーライスをつくることができます。
ところが、自己流でやろうとする人は、レシピを一切見ずに「こうした方が美味しくなると思う!」と勘で作っているようなものなんですよね。
料理したことのない人が勘でつくったカレーライスが美味しいはずはないし、美味しいカレーライスをつくれるようになるまでどれくらい時間がかかるでしょうか。
『時間がかかる』だけならまだマシで、「私には料理の才能がないんだ…」といって挫折してしまう人の方が多いです。
成果が出ない人は「自己流」に走る
逆に、成果が出ない人の特徴として「自己流に走る」というのはあります。
これはオリジナリティを出そうとして意図的に「真似しない」という選択をしているパターンと、
「真似しているつもりだけど真似できていない(無意識のうちに自己流に走っている)」パターンがあります。
オリジナリティにこだわる
成功者の真似をせず、自己流にこだわる人は
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こんな価値観を抱いていることが多いです。
上述してるように、
成功している人がやっていることや、成功している人のやり方をそっくりそのまま真似れば最短最速で成果が出るのに、
誰かから真似を指摘される(可能性がある)ことを恥ずかしいと思っていたり、誰かの真似(二番煎じ)では成功しないという誤解をしていたり、独自のやり方で成功することがカッコいいという価値観に重きを置いていたりするため、素直に真似することができない状態にあります。
要するにちっぽけなプライドを抱いて離さないんですよね。
ビジネスに関して言えば、目的は稼ぐ(利益を上げる)ことであり、自分の作品が評価されることではないはずです。
稼ぐことに比べて「真似は恥ずかしい」という感情や、二番煎じであるかどうかや、カッコいいかどういかなんて重要なことではありません。
成果が出ない人は、そういった重要じゃないことにこだわってしまい、「稼ぐ」という最重要目的への意識が薄いため、「そっくりそのまま真似する」という最短最速のルートを選択できずに、自己流という茨の道を選んでしまいます。
無意識のうちに自己流に走っている
真似しているつもりで真似できていない(自己流に走っている)パターンも非常に多いです。
料理人でいえば、調味料や盛り付けだけは真似ているけど、食材や料理の工程は自分のやり方…みたいな感じですね。
表層の部分しか真似れていないパターンや、そもそも真似ているつもりで全然違うみたいなこともあります。
スポーツをやっていて、憧れの選手のフォームをコピー(真似)しているつもりが、ビデオ撮影して客観的に見てみたら全然似ても似つかない。
カラオケで好きなアーティストの歌をモノマネするように熱唱したが、録音してみたら耳を塞ぎたくなるような歌声だったみたいな。
「真似れていない」というのは初心者だけではなく、どちらかというと中上級者にありがちなことです。
なぜかというと経験や知識が増え、ある程度自分なりのスタイルが確立してくると謙虚さがなくなり、それらを崩して誰かの真似するということが難しくなるからです。
たしかにあなたのやり方でもそれくらいの結果は出たかもしれない。でももっと上の結果を出している人がいるのだから、そっちの真似をしようぜと。そういうことですね。
中途半端なところで成長が止まり、伸び悩んでしまう人のあるあるです。
なぜ「真似る」ことは難しいのか?
ここまで読んでくださった方は「成功者の真似した方が絶対いいじゃん!」と思ってくださったと思います。
しかし、意外と高い水準で誰かの真似をすることは難しいものです。
なぜ「真似る」ことは難しいのか?その心理とは…
プライドが邪魔をして「素直」になれない
一番の原因は「プライド」だったり、「素直になれない」ことです。
これは人生経験が長かったり、別のことで成功体験を積んできた人ほど「自分なり」にすごく自信を持っていて、それが真似れない大きな原因となるケースが多いです。
成功者のメソッドやアドバイスに対して「いや、でもこうした方が良くない?」と納得できない部分があると、少なくともその部分に関しては自己流でやります。
最悪の場合は「結局自分の感覚が一番頼りになる」とフル自己流になります。
こうなってしまうと「調味料や盛り付けだけを真似ている状態」になり、ほぼほぼ自己流でやっている状態です。
納得できない部分こそが『現状の自分』と『成功者』との“差”であり、一番受け入れないといけない部分なのですが、プライドが高い人ほど素直になれず、自分の感覚を採用しがちなんですよね。
ホリエモンこと堀江貴文さんが自身のYouTube『ホリエモンチャンネル』で、「東大生はビジネスが下手」と言っていたシーンがあり、
その理由が「頭がいい(と思っている)から、人の意見を参考にすることができない」からなのだそうです。
東大生に限らず、ちょっと成果が出るとプライドが高くなって、人の真似をしたり意見を取り入れることが難しくなる人は本当に多いです。
上手くいかなかったときの予防線を張ろうとする
人の真似が出来ない人の真理として、失敗したときの予防線を張ろうとするというのもあります。
成功した人のやり方をそのまま真似て成果が出ないと精神的にキツいですが、
自己流で失敗すると「創意工夫している自分」「誰もやってない新しい方法でチャレンジしている自分」で心を保つことができるんですよね。
だから王道だったり「このやり方が簡単だよ」と言われていることほど、無意識に「怖い」と思って自己流に逃げるパターンもあります。
「自己流」に走らないようにするための対策
自己流に走らず「成功者を真似る」ことを徹底するためにはどうしたらいいか。
納得できない部分こそ「成功者の意見」を採用すると決める
教材にしたがってビジネスを進めていったり、コンサルタントなどに指導してもらうと「納得できない部分」というのは必ずあります。
「○○さんはこう言っているけど、こうした方が良くない?」といった感じで。
また、何か本を読んでいて、共感できる部分(納得できる部分)は取り入れてみようと思えるけど、共感できない部分(納得できない部分)はスルーしたくなる…みたいなこともありますよね。
上述しましたが、こういった『納得できない部分』こそが『現状の自分』と『成功者』との“差”なので、一番従うべき重要な部分となります。
それに”今の自分に納得できること”に意味はありません。
特に副業でビジネスを始める人の多くは、「現状の自分から理想の自分に変わりたい(⁼人生を変えたい)」という意志で取り組んでいると思いますが、
“現状の自分”が納得できることだけをやっていたら“現状の自分”から脱することなんてできないわけです。
「真似る」と決めたら、納得できない部分も含めて全てを真似すると決めましょう。
誰かにチェックしてもらう
自分がアウトプットしたものを、他人に見てもらってフィードバックをもらうようにしましょう。
コーチやコンサルタントなどアドバイスをくれる人がいればいいですが、いないのであればビジネス仲間や友達、家族に見せて感想をもらう。Twitterのフォロワーにお願いしてみてもらうなど、とにかく「客観的な視点を持つこと」を大事にしましょう。
自分一人でもくもくと実践していると、どうしても主観的な視点のみでしか見られないので、気づかぬうちに自己流になっている…なんてことが起こりやすいです。
それに、自分視点だと「やっているつもり」「できているつもり」になってしまい、自分のレベルや課題点などを正確に把握することが難しくなります。
カラオケで上手にモノマネができているつもりでも、録音して聞いてみたら散々な歌声だった…みたいな感じです。
自分視点だけでは見えないことが見えるようになるので、ぜひ「客観的な視点を持つ」ことを大事にしてください。
まとめ
『守破離の原則』も『成功者の真似をすることが大事』だということも、誰しも一度は聞いたことがあるでしょう。
しかし実際にそれが高い水準でできている人は意外に少ないし、成果出ない(伸び悩む)人の多くが真似ができていないことが多いです。
真似ることを「恥ずかしい」と思っていたり、オリジナリティを追求することを正義とみなしていたり、二番煎じは成功しないという誤解をしていたりと、「稼ぐ」という目的から外れたことに意識が集中しがちです。
自己流に走らないためには、納得がいかないアドバイスだったとしても素直に聞き入れて、ちゃんとすべてを真似すること。客観的な視点を持つことが大事だとお伝えしました。
本日は以上です!^^